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「ハーフ」という言葉の意味を考えた事があるだろうか。その言葉に秘められた力、歴史、深み。「ハーフ」=Half.たった半分なのである。
目次
ハーフという言葉の意味って?深みって?
否定的なハーフという意味
「ハーフ」という言葉の意味。何が半分か、と言ったらもちろんそれは自分の中に流れている血液の事だと思う。
だが、私は絶対日本人であり、アイルランド人でもある。誰かに国籍を否定されたとしたら、冗談ではない。それは真っ向から罵倒させて頂く。というが、別にそこまでこだわりは無い。ハーフはハーフでも、所詮人間なのだから、皆一緒なのである。
では、ここで自己紹介。私は東京都府中市出身の日本とアイルランドのハーフの人間である。生まれてから5歳まで日本に住んでおり、5歳から9歳まではシンガポールに在住していた。9歳から大学に入るまで日本に住んでいて、大学1年目はイギリスで自動車工学、2年目からはアメリカ、ボストンで音楽の勉強をしている。
将来的には声優業をしたいと思っており、今必死になって事務所を探しているという事だ。どんどん進んで行こう。
いちハーフの個人的意見
と、ここで私の勝手な意見を披露させ頂く。我々人間は、好きで生まれてきた訳ではない。たまたま誰かのもとにひょいと放り投げられ、気づいた時にはその誰かが「親」だという事に気づく。
これはハーフもクォーターもフルもダブルもオカマもオナベも皆一緒である。そう、私たちには根本的なチョイスというものが無いのだ。
なのに、なぜ「普通」で無い人は特別扱いされなけらばならぬのだろう。
ハーフという過去を振り返る
幼稚園時代を思い出す。年少の1日目、私は先生に「ねぇねぇ、英語喋れる?」と得意げな顔で聞かれた。
東京都府中市で、ほぼ父親との時間を過ごさずに育った私は一言も英語を喋れなかった。「え、喋れないの?その顔で?」と笑われたその日以来、幼稚園では一言も言葉を発することは出来なくなり、お手洗いに行きたいとも言えず、膀胱炎になった事さえあった。
もしあの日、先生が私を普通の子供として扱ってくれていたら、どれだけ将来が楽であったか。
また、親が東京都立川市出身であった事もあって、よく立川の居酒屋などに子供の頃から通っていた。お茶目で楽天家だった5歳の自分は、その居酒屋では人気があったものの、まだ発展途中で、ヤクザがウロウロしているような2000年代序盤の立川では、「ハーフ」という物体が珍しかったのである。
そんなこともあり、ある晩、居酒屋の近くの100円パーキングに親が車を止め、一歩外に出た瞬間、小僧に思い切り指を刺され、「外人!!」と、化け物が現れたかのような雄叫びをあげられた。その時には、私もさすがに参った。
私は人に恐怖を覚えさせるほど見た目が違うのか、と思わされた。それが5歳前後のことであるから、さすがにトラウマになった。
辛い中でも過去がすべて悪かったわけではない…?
尚、ハーフであった事が全て悪いかと言われたら、そうではない。
というのも、子供の頃から海外旅行に行く機会が多かったのである。父親がアイルランド人ということもあり、必ず一年に一回はヨーロッパのどこかの国経由でアイルランドに帰っていた。
だが、そこでも問題が。。。アイルランドに行くと、同年代のいとこがざらにいて、親に無理矢理遊ばさせられるのである。言葉のわからない私は、コミュニケーションが取れず、変人扱いされることが多々あった。
今でも、アイルランドに帰ると、かなら田舎であるということもあり、訛りが強く、たまにおじいちゃんやいとこが言っていることがわからない時がある。未だに変人扱いされているような気になってしまい、家族と呼ぶには遠すぎる存在のまま終わってしまいそうで怖い。
社会のイメージと本当のハーフ
社会的には、ハーフはモテモテで、カッコよくて、イケイケな存在として見られていると思う。
だがしかし、私たち(少なくとも私)はそんな風に育っていない。むしろ、ネガティブで、自信がない人間に育ってしまった。
これは、育った場所も少なからず影響していると思うが、ハーフの皆が皆、同じと思っていたら大間違いである。もちろん、モテないことはない。悪いことをしても、英語が話せるから警察には捕まりにくい。だが、ここまで来るのにハーフは戦わなければならなかった。
長崎の混血児が島流しされた事をどれだけの人が知っているだろうか。そもそもハーフという言葉は私たちが半分の人間である事を示唆しているのではないだろうか。その代わりに、ダブルという言葉を使うのが相応しいのではないだろうか?
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